地盤調査結果の見方

報告書のまとめ

皆様は地盤調査についてご存知のことと思いますが、今一度そのリスクや調査方法について一緒に学んでみませんか。
調査を行い、地盤状況を正しく判断した上で、家を建てましょう。

判定基準

法律に定められた判断基準に則っています。
支持力が20kN/㎡未満の場合は、杭基礎により支持地盤をもって住宅荷重を支えたり、地表面の1~2mに種々工事をおこなうことで、地盤の支持力を増大させます。
地盤の状態は現況どのようになっており、どのような対策をすることで住宅を安全に築造出来るようになるのかを、表面波探査法の結果や調査地の状況などから総合的に判断させていただいております。

もとになる法令 建設省告示第1347号
“建築物の基礎構造及び構造計算の基準を定める件” 平成12年5月施行

20kN/㎡未満の場合
杭基礎を用いた構造
20kN/㎡以上~30kN/㎡未満
杭基礎を用いた構造、又はべた基礎
30kN/㎡以上
杭基礎を用いた構造、べた基礎又は布基礎

表面波探査法で調べる内容

  • 支持力20kN/㎡の有無
  • 20kN/㎡の深度
  • 切土盛土での支持力の差
  • 5測点のバランス、傾斜

調査地と周辺状況で調べる内容

  • 平地、丘陵地など
  • 擁壁の有無
  • 造成地の以前の様相(背後湿気、沼の埋立て)
  • 河川・水路の有無
  • 造成時期

表面波探査法の結果や調査地周辺状況を総合的に判断することで、
(1)地盤改良工事、(2)地盤対策工事、(3)直接基礎のいずれかの対策を提案します。

地盤状況による対策方法

地盤の状態
弱い
  • (1)表層改良、柱状改良

    土とセメント系の硬化材をまぜて板状あるいは、柱状の人工地盤を作ります。

  • (2)杭の打設

    鋼管などを住宅を十分支持できる深さまで打ち込みます。

地盤対策工事

地盤の状態
やや弱い
  • (1)再転圧

    振動ローラー等を用いて、地盤を締め固めます。深度30cm程迄効くので、必要があれば要所の深度まで掘り下げて30cm毎に転圧を繰り返します。

  • (2)砕石置き換え

    軟弱な層を砕石と置き換えることで、支持力を得ます。

  • (3)深基礎

    支持することが可能な地盤まで、基礎を深く入れます。

直接基礎

地盤の状態
普通
  • (1)直接基礎

    地盤改良工事、地盤対策工事をせずに、そのまま基礎を施工すること。

また、沈下量予測の結果、将来的に住宅が不同沈下を起こす可能性があると判断された場合には、このことも考慮して、工事の必要性、基礎選定などのアドバイスをさせていただきます。

下の表は、「小規模建築物基礎設計の手引き 日本建築学会出版」からの抜粋です。傾斜が5/1000(10mの延長で5cmの沈下)以上になると、居住者が生活を営むのが困難になるのが分かります。

段階 不同沈下障害の状況 傾斜の限度
初期段階 モルタル外壁・コンクリート犬走りに亀裂が発生する 1/1000
第1期段階 つか立て床の不陸を生じ、布基礎・土間コンクリートに亀裂が入る。 3/1000
第2期段階 壁と柱の間に隙間が生じ、壁やタイルに亀裂が入る。窓・額縁や出入り口枠の接合部に隙間が生じ、犬走りやブロック塀等外部構造に障害が生じる 5/1000
第3期段階 柱が傾き建具の開閉が不良となる。床が傾斜して支障を生じる。 10/1000
最終段階 柱の傾斜が著し倒壊の危険がある。床の傾斜もひどく使用困難である。 15/1000

コツをつかんでしまえば読むのはカンタン

造成間もない盛土地盤は落ち着くまでに時間が生じます。また、擁壁の内側の埋め戻し部も不安材料を無くすには手がかかります。
住宅の真下の地盤だけではなく、周辺全体について考慮し、長期的に住宅に深刻な瑕疵が生じないことを念頭において判断するのが大事です。

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