現在、建物の強度を計測するために東京都八王子市に試験棟を建築し、 強制加震により試験棟を揺らしてみました(youtubeに動画をアップロードいたしました)。柱のみで筋交いも無い状態ですので、人が歩いただけでもかなり揺れている状態です。
建物の強さは建物の固有振動数と相関性があります。大まかではありますが新築建物の固有振動数はおよそ6Hz前後で、古い建物は3Hz台かと思います。 地震によって揺らされることにより仕口が緩み始めるとその固有震動数はさらに落ちていきます。そして地盤の卓越する固有振動数と一緒になってしまいますと共振現象が発生し、建物は激しく揺れ始め、最後は倒壊することが考えられます。
この試験棟の目的は、現在対策をされている耐震改修において、どのような施工がこの強制加震による結果が現れるのかを知ることです。小さい震動を建物に与えてその反応を検討するために、どの施工方法が適切であるのかを前もって知ることにより、今後の耐震改修後計測に反映出来るものと考えております。
来週から始まる試験棟の計測状況をこのブログでも紹介していこうと思っております。どうぞお楽しみください。