表面波探査法を住宅向け地盤調査以外に活用する方法とは? 住宅以外の地盤調査活用例を解説します。

表面波探査法は、主に木造住宅の地盤調査として利用されていますが、住宅以外の地盤調査として利用され始めています。本記事では、住宅以外の調査実績をご紹介します。

表面波探査法は、住宅以外にも木造の共同住宅・平屋建ての衣料品店やドラッグストア等の店舗、駐車場などの用途で幅広く利用され始めています。地盤調査の目的に応じてご活用頂ける可能性がございますので是非ご覧ください。

浅層混合処理工法(表層地盤改良)の強度確認
浅層混合処理工法は、いわゆる表層地盤改良のことです。表層地盤改良は、表層から最大2m程度までを固化剤を混ぜて地盤強度を高める地盤補強工事です。表層地盤改良は、非常に硬いためスクリューウエイト貫入試験などの貫入試験では現地における改良の効果確認が難しくなります。
一般的には平板載荷試験などを行い硬化具合を確認をすることが多いですが、表面波探査法でも確認することが出来ます。
表面波探査法は、貫入試験ではないためアスファルトや砕石の上からでも調査が可能です。そのため、強固な改良体の上からでも計測することができ、測点間の移動が容易なため複数個所の効果を確認することが出来ます。
また、改良体下(基本深度10m)の支持力を把握することが出来ます。

土間下調査(独立基礎間の地盤調査)郊外に多い平屋建ての衣料品店やドラッグストア等の店舗の基礎は独立基礎が多いようです。
独立基礎の間は土間敷きとなり店舗の床として利用されます。
独立基礎部分の地盤調査は、ボーリングとなりますが土間下の地盤の強度も重要であり別途地盤調査が行なわれています。
この土間下の数値の確認のための地盤調査として「表面波探査法」が採用されることが増えています。
土間下直下の支持力は、設計荷重によって異なりますがほとんどの場合、長期許容応力で50kN/㎡を確保できているかを確認します。
設計荷重を満たしていない地盤であれば砕石で置き換えたり、表層地盤改良を施工したりすることで対策を講じます。そして改めて表面波探査法で調査を行い設計荷重を満たした地盤になっているかを確認します。
こちらも一般的には平板載荷試験が用いられることが多いですが、表面波探査法は現場内でもコンパクトに移動することができ、費用を抑えて複数個所で確認できるため利用されるケースが増えてきています。

駐車場舗装前
先に述べたような郊外の店舗の駐車場の多くは、建物同様に広いスペースを確保していることがあります。
このような駐車場に関しても設計上必要な支持力を定めていることがあります。
土間下調査と同様に設計士が想定した支持力を満たしていなければ、地盤補強対策を講じることになるため地盤調査が必要となり地盤調査のご依頼を頂戴しております。
CBR試験のように土質を採取したりはしませんが、手頃に支持力を確認できる「表面波探査法」が用いられています。

地盤調査に関しては弊社にご相談ください
ビイックで行う表面波探査法は、住宅以外の地盤調査にも対応できることがあります。
但し、表面波探査法は、国土交通省の告示1113号の物理探査に該当する地盤調査方法ですが、簡易調査であるため設計者様側にて表面波探査法で得られた数値でも問題ないかどうかを事前に弊社にご相談ください。

表面波探査法の調査方法については、こちらをご確認ください。