ひるあんどん

2019.07.18地震地域係数Zについて

記事作成者:
富岡直人
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*本図は琉球大学地震学研究室ホームページより引用させていただきました。

 

建築士の方はご存知だと思いますが、建築基準法に基づく構造計算で地震力を求める計算式の中に、地震地域係数Zという係数があります。

基本は、1.0です。今後大地震発生の可能性が高い静岡県だけが1.2と割増しとなり(国の基準ではなく、静岡県の条例)、他の地域では、地震力を計算する際の低減係数と呼んでもいいような状況で、沖縄県は0.7となっています。

この係数は、建築基準法制定の際に東大地震研河角博士の研究した河角マップと呼ばれる地震の大きさを想定する資料に基づいて作成されたものです。1952年に公表されて1979年に一度改定されていますが、それ以降変更はされていません。

しかし、作成されてから半世紀以上が経過し、河角マップに変わる資料も作成されていることから変更されることが期待されています。

なぜなら、県の大半が地震地域係数0.9の熊本県は、東京都(1.0)などの地域に比べて9割の耐震性能で建物建築が可能であったために、このことが熊本地震での被害に影響を与えた可能性があります。

先に述べたように、この地震地域係数は構造計算を実施する場合に用いられます。このため、住宅などの建物のみならず、公共建築物にも適用されます。

実務担当者が、実際の設計時にどの程度地震地域係数を適用しているのかはわかりませんが、例を挙げると地震地域係数が0.8である福岡県と東京都で規模の同じ地震が発生した時には、福岡県での被害が大きくなる可能性があります。

 そのため、これから家を建てようと考えている方は、建築士さんに地震地域係数を1.0以上で設計してもらうよう相談することを強くお勧めいたします。

 地震地域係数が1.0未満になっている地域でも、大地震の発生が予想されているところはあるのですから。


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