2月の標語「有事に備える」

 1月の標語は、「日常にありがとう!」でした。今月も非日常となることを標語としました。今年は2023年で、1923年の関東大震災から丁度100年目にあたります。私が中学生のころ、関東地震クラスの大地震は60年周期だと言われ、そろそろ大地震が来ると言われていましたが、あれから40年が経過し、ついに100年目となりました。物理学者であり随筆家の寺田寅彦さんは「天災は忘れた頃にやってくる」と発言したことは皆さんもご存知のことと思います。加えて内閣府のWebサイトにおいて、マグニチュード7クラスが発生する首都直下地震の発生確率は70%程度と言われています。

 ひとたび大地震が発生すると、
  1)建物が倒壊する
  2)固定されていない什器が倒れてくる
  3)電気、水道、ガスなどのインフラが停止する
  4)避難所に避難する
  5)トイレが利用出来ない
  6)7日間程度の備蓄が必要
  7)季節によっては暖を取る必要がある    などがあります。

皆さん、各家庭で上記の準備はされていますか。正直、話題にしている私自身、備蓄以外準備は出来ていません。

 体験してみないと分からないことが沢山あります。そのため、比較的暖かい時期に有事が発生したと見立てて、全社的に年1~2回の避難訓練を実施したいと考えています。例えば金曜日の業務終了後、首都直下地震が発生したとして、従業員の安否確認から始まり、非常トイレの設置や非常食の調理、寝袋を利用して翌朝7時に解散するという内容です。勿論、各人の家庭の都合もありますので強制とは言えませんが、出来るだけ参加していただき、良かったことや反省点などを抽出し、次回に繋げていきたいと思います。また普段と違うルートで帰宅するなど、様々な情報を活用することも実施していきたいと思います。まずは従業員全員が無事に帰宅出来、家族と共に過ごすことが出来ることを徹底したいと考えます。

 2011年の東日本大震災のときは充分な準備が出来ていなかったと思います。発災後、多くの電車が運転見合わせとなり、コンビニの弁当や飲み物があっという間に売り切れ、夜中になっても車などが渋滞し、帰宅困難者が続出しました。混雑によるホームからの転落防止のためにJR東日本の駅構内から人々が締め出されたことも記憶しています。また10mを超えるような津波や福島の原発事故も重なり、「日本はどうなるか」と感じたことでしょう。

 私が生まれた昭和時代は、頻繁に「備えあれば患いなし」という諺がよく使われていたようにも思います。近い将来発生するであろう有事に、将来の自分たちのために今の自分たちが出来ることを実行していきたいと思います。

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