地盤地震耐震

千葉県北西部の地震

2021年10月7日の夜、自宅で横になってTVを眺めていた時、揺れだしたと思ったら緊急地震速報の音が鳴り響き、大きな揺れが続きました。

筆者の自宅は、震源からおよそ40km離れています。震度5弱の揺れと報道されましたが、もう少し強く揺れたように思いました。

速報を見た時点では、筆者の自宅に隣接する地域で震度5強の場所がありましたので、もう少し近い埼玉と千葉、茨城の境界付近が震源だろうと思っていました。

しかし、実際には千葉市中央区付近が震源で、やや深い位置で発生した地震で、震源深さは75km、M5.9と公表されました。

今回の地震で震源付近は、震度5弱でしたが、震源から離れた川口市三ツ和、宮代町笠原、足立区伊興で震度5強となりました。震源付近よりも震度が大きくなる異常震域が発生したと考えられます。

また、この震源付近では2005年7月23日にも深さ73km、M6.0の地震が発生しています。

この時も震源付近は震度4程度でしたが、足立区伊興で震度5強が観測されています。

さらに遡って調べてみると、

①1980年9月25日に今回の震源の南東部でM6.0の地震が発生

②1956年9月30日に今回の震源付近でM6.3の地震が発生

③1952年5月8日に1980年に発生した地震の震源付近でM6.0の地震が発生

④1951年1月9日に今回の震源の南部においてM6.1の地震が発生

その他、過去10年間に同様な地域で震度4の地震が7回発生しています。

つまり、地震の巣の一つなのです。

 

地震調査研究推進本部によると、今回の震源付近では、過去にM7クラスの地震は発生していないと評価されています。

また、この付近で地震があったから首都圏直下地震がすぐに生じるということではありませんが、フィリピン海プレートと太平洋プレートの境界で生じていることから、この周辺部において地震活動が活発になると次の関東地震の発生の兆候となるかもしれません。

https://www.static.jishin.go.jp/resource/monthly/2021/20211007_nwchiba_1.pdf

関東地方では地震がひっ迫しているとされています。実際に今回の地震でもけが人が出て、棚にあった荷物が落ちたなどの報告がなされています。

先日の地震で強い揺れを感じた人、怖いと感じた人はこれを機会に地震に対する備えをしておくことを強くお勧めいたします。

*本ページの画像には、気象庁から公表されている震度分布図を引用させていただきました。ここに御礼申し上げます。

 

 

 

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